サイトリニューアルしてブログ始めます

突然ですが、ウェブサイトをリニューアルし、ブログで積極的に情報発信することにしました。2004年に米国から帰国後、東京に建築設計事務所を開設して早13年が経ちました。帰国後3年経った2007年にウェブサイトを開設したのですが、多少のアップデートがあったにせよ、10年前に作成したものを適宜アップデートしながら今まで使ってきました。今回のウェブサイトのリニューアルの主目的は、スマホ対応にすることと、ブログページを設置することとの2点です。特に、これから書いていく(と決意した)ブログにて、まめに情報発信していきます。

正直言って、私は、今までどうもブログを書くことになんとなくハードルの高さを感じていました(実は今でも)。この気持ち、きっと私だけではないと思います。「面倒だ」「時間がない」「書きたい事柄がない」とった言い訳から、ついついおっくうになり、あっという間に時間ばかりが経ってしまいました。見よう見まねでブログを始めてみたこともありましたが、2,3か月続けて辞めてしまいました。

2000年の初めには、ウェブサイトは単に「名刺の延長」とした「静的な役割」しかなかったかもしれません。しかし現在では、SNSが重要なコミュニケーション・ツールへと変化するに従って、ウェブサイトもSNSとリンクした「動的な役割」へと大きく変わってきています。ウェブサイトは、インターネットの中ではいわばお店であり、多くの人に見てもらうためには、検索にヒットすることが必須です。せっかく建築設計事務所のウェブサイトがあるならば、いろいろな方に見ていただきたいですし、そのためには、重い腰を上げて情報発信を積極的にする必要があります。ウェブサイトも古いまま放置して、ブログもやらず、FacebookやTwitterなどのSNSもやらないネット環境における「引きこもり」状態が何年も続いていたわけですが、ようやく一歩外に踏み出します。(宣言したので、後にはひけません。。。)

ネット環境「引きこもり」の私
いらすとやさんのイラスト

 

正確で役に立つ情報の発信を目指します

家を建てることや、大規模に改修することは、人生で最大の出費です。新築や改修の当事者として、最大限のエネルギーを使ってリサーチされると思いますが、専門家でない方が、適切・適正な情報を得ることは結構難しいのではないでしょうか。医師や弁護士といった専門職の業界によくあることですが、専門家側に情報が集まり、専門家ではない一般の方々には正確な情報が集まりにくいといったことが現実としてあります。これを「情報の非対称性」と呼んだりします。悪徳建設業者に騙されてしまうといった話は、「売り手」である建築設計事務所やその関係者と、「買い手」である一般の方との、「情報の非対称性」が理由なわけですね。

情報の非対称性(じょうほうのひたいしょうせい、英: information asymmetry)は、市場における各取引主体が保有する情報に差があるときの、その不均等な情報構造である。「売り手」と「買い手」の間において、「売り手」のみが専門知識と情報を有し、「買い手」はそれを知らないというように、双方で情報と知識の共有ができていない状態のことを指す。(wikipediaより引用)

さらにインターネットの普及により、知識や知見が深くない人が、コピペで適当に集めた情報をアップすることもできるようになりました。あやふやな不適切な情報で世の中はあふれています。家は人の生活や命を守る大切な器ですから、正しい知識を得たうえで、家の新築や改修に臨む必要がありますよね。また、インターネットが普及している現在であっても、海外の情報が適切に伝わっていないことも気になっています。「海外では」とか「欧米では」といったざっくりとした区分けで、住宅を始めとした建築を理解するのではなく、様々な国の人たちが、どのような「質」を大事にして住環境を作っているのかわかっていただきたいとも思っています。

現在、小笠原正豊建築設計事務所では、住宅を主とした建築物全般の新築・改修プロジェクトに対して、日本のみならず外国人の施主に対しても、設計・監理業務サービスを提供しています。また、敷地も日本国内にとどまりません。思い返せば8年間の海外生活などから、人とは多少異なる経験も積んできているので、多少興味を持っていただける役に立つ情報を発信できると思っています。

また、ちょうど2017年の春から、東京電機大学未来科学部建築学科で講師に着任し小笠原研究室を構えることになりました。設計スタジオとともに、建築物の構成や「ありよう」を示す「建築構法」の授業を受け持っています。また2017年秋に、ようやく博士(工学)の学位を取得しました。講義や論文のネタとして、住宅を主とした建築物全般、あるいは プロジェクトの進め方等について、自分で調査する機会も多々あります。せっかく調べたのですから、そうした情報を発信して、ブログを読んでいただいた方々と共有していきたいと思っています。(個人的には備忘録として使います。。。)

Naobimさんのイラスト

今回のサイトリニューアルにあたり、Landerblueの永江一石さんにコンサルテーションをお願いし、ITとマーケティングの視点を補完しています。これは建築家が、構造設計者や設備設計者と分業して足りない知見を補完し、一つのプロジェクトを推敲している状況にとても似ています。おもしろいコラボレーションになればと期待しています。こうしてサイトをリニューアルし、徐々にブログを書きためていきますので、みなさま是非フォローお願いします。